1 日に 1 ターンしか行動できない方、いませんか?私です。というか、私でした。
例えば、
- その日美容院に行く予定があったら、美容院に行く以外のことは何も手につかない
- 午後から人に会う予定があったので午前のうちに作業をしようと思ったが、結局何もできず時間を無駄にしてしまった
- 午前中だけバイトのシフトが入っていて午後は時間があったはずなのに、気づいたら特に何もせず 1 日が終わっていた
など。
自分がまさにこれだったのですが、「理論的には自由に使える時間はたっぷりあったはずなのに、何もできていない」ということに強烈な無力感を覚え、悲しい気持ちになりがちでした。
しかし最近になってこれを解消する方法を見つけたので、私以外の誰かの役に立つかもしれないと思い、メモしておきます。
結論、 「複数の行動をチャンク化する」 ことが、1 日1ターン現象を回避することにつながるのではないかと感じています。
言い換えると、複数の行動を1つの行動と見なせるような工夫をする ということです。
例えば、「午前中に買い物をするために外出する。午後は時間があるので、積んでいた本を読みたい。それから、消費期限が近い食材があったので夕飯はそれを使って料理を作りたい」と言うシチュエーションを考えます。
3つやりたいことがありますね。
1 日に 1 ターンしか行動できない場合は以下のようになると思います。
- 買い物をするために外出する
- 買い物を終えて帰宅する
- なんか知らんけど 1 日が終わってる
- ~完~
「買い物をする」という1つの行動のみで 1 日が終わってしまいます。悲しいです。
しかしここで、「複数の行動をチャンク化する」ことを意識してみると以下のようになります。
- 買い物をするために外出する
- 買い物を終えた後、すぐに帰宅せずにカフェに入って本を読む
- 帰宅したら、手洗いうがいをして買ったものをしまった後、椅子に座ったりスマホをいじったりなど一息つかずにすぐさま夕飯の準備に取り掛かる
- やりたかったこと3つ全部できた! :happy_cat:
ポイントは、行動と行動の境目をなるべく曖昧に、シームレスにすると言うことです。
1 日に 1 ターンしか行動できない人(私)は、買い物を終えて帰宅するともうそれで自分の中で一区切りついてしまい、そこから別の行動を起こすためにはたくさんのエネルギーがたくさん必要になってしまいます。
そこで、外出するという大枠の中に、もう一つやりたいと思っていた「本を読む」という行動を組み込むことで、「買い物をする」と「本を読む」という2つの行動を1つの行動としてみなします。
1つの行動としてみなせると、「新たな行動を起こすためのエネルギー」が不要になります。
帰宅したらすぐさま夕飯の準備に取り掛かるのも同じで、帰宅してから椅子に座ってテレビを見たりスマホをいじったりするともうそこから別のことをするのが億劫になってしまうのでそれを避け、夕飯の支度を始めることも一連の1つの行動の中に組み込むということをしています。
このようなことを意識するようになって、私自身は「1 日に 1 ターンしか行動できない」という状態になる頻度が減りました。
時間はあるはずなのにうまく使えていない、という悲しい気持ちになることが減ったので、とても嬉しいです。
もし同じことで悩んでる方がいたら、試してみてどうだったか、共有してくれると嬉しいです。
蛇足
「複数の行動をチャンク化する」と言う発想は、「
プログラマー脳 ~優れたプログラマーになるための認知科学に基づくアプローチ
」という書籍から得ました。
すっごくざっくり要約すると、
「人間の短期記憶のスロットは5つ前後しかなく、これは訓練で増やせるものではない。そのため、複数の情報を1つとして扱えることが鍵になる。 長期記憶に十分な知識や関連情報がある熟練プログラマーはコードをチャンク(塊)として扱うことに長けており、そのことによりコードの理解をうまく行える。」
という旨のことが書いてありました。
1 日に難なく複数の行動をできる人は 1 日あたりの行動スロットがちゃんと5つくらいあるのかもしれませんが、私みたいな 1 日に 1 ターンしか行動できないタイプの人間は、文字の通り行動スロットが1つしかありません。
これは短期記憶のスロット同じく訓練で増やせるものではないと仮定するなら、もう複数の行動を1つとして見なせるようにするしかないのでは?という考えに至ったという感じです。
他にも認知科学に基づいた面白い話がたくさん書いてあるので気になった方はぜひ読んでみてください。